数年前、日本天文学会の取材でこんな話を聞いた。
「月は8個あるんですよね」
研究者に真顔で質問したのは、学校の先生だという。
月の満ち欠けの説明で、地球の周囲に8つの月を描いたイラストがよく使われる。それを見て「月は8個」と思い込んだまま大人になり、教員資格を得て教壇に立っている−ということのようだ。勘違いはだれにでもあることだが、これほど大胆なのは珍しい。教師になるまで間違いに気付く機会がなかったことに、愕然(がくぜん)とさせられる。